院内感染向け新抗生物質ファルマシア。今夏にも発売(4/6日経新聞朝干より)

 米系製薬会社フアルマシア(東京.新宿)は院内感染などの原因となる耐性菌に、強い効果を持つ抗生物質「ザイボックス 」を今夏にも発売する。既に米国では昨年4月から販売しており、このほど厚生労慟省から輸入承認を得た。
 ザイボックはVRE(バイコマイシン耐性腸球菌)と呼ばれる既存の抗生物質が効かなくなった細菌に効果がある。オキサゾリジノン系と呼ばれる新しい作用メカニズムを持ち、細菌の増殖につながるたんぱく質の合成を初期の段階で阻害して増殖を防ぐ。
 VREは移植手術を受けたり抗ガン剤の投与などで抵抗力が落ちた患者が感染する危険性が高い。感染すると敗血症などを起こす。
国内では1996年に初めて存在が確認され、99年には24件、2000年には36件の症例があったが有効な治療法がなかった。


院内感染向け新抗生物質米ファルマシア。来年にも日本で発売12/13日経新聞より)

『ニューヨーク12日=高島泰之』米医薬品大手のファルマシアは、院内感染などで大きな問題になっている治療困難な耐性菌に、強い効果を持つ新しい抗生物質「ザイボックス」(一般名リネゾリド)を、来年にも日本で発売する。ファルマシアによればこれまでの抗生物質と作用メカニズムが全く異なる抗生物質の発売は、35年ぶりという。

 ザイボックスは細菌が増殖する際のたんぱく質合成を、早いうちに阻害する働きがあるのが特徴。米国でも今年5月に発売になったばかり。

VRE(バンコマイシン耐性腸性球菌)MRSA(メチシリン耐性ブドウ球菌)など、既存の抗生物質が効かない細菌に対しても効力を発揮する。同社では「ザイボックスに対する耐性菌が登場することも理論上はありえるが、可能性はこれまでの抗生物質よりかなり少ない」としている。12/13日経新聞より)

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