1.大阪府重症心身障害児・者を支える会とは

  支える会は平成6年11月に社会福祉法人全国重症心身障害児者を守る会の大阪支部として発足しました。

「重度の障害を持っていても一人の人間としての人格と個性を持っていることを認識し、重症心身障害児(者)が、当たり前の人として、当たり前の生活が続けられることを、支えていく」という思いが支える会の基本的な設立の目的です。

 
 2.活動方針

 障害児支援の見直し及び障害者自立支援法施行3年後の見直しについて報告書が出され、障害者自立支援法等の一部を改正する法律案の概要が出された。具体的なサービス体系の見直し作業が進められているが、重症心身障害児者がその人らしく、その人の望む暮らしを実現できる制度になっていくように意見を出していかなければならない。
 「サービスメニューがあっても利用できない」など、障害の重い人が地域で生活していくうえで、必要充分なサービスが提供される仕組みになっていくのか引き続き問題点を整理する必要がある。真に当事者のニーズに沿った支援がなされ、有効に活用できる制度になっていくように、問題点を出し、具体策を出していく必要がある。
 重症児通園事業の法定化にあたっては、事業形態・仕組みが真に利用者側のニーズに沿った形になるよう提言していかなければならない。特に医療的ケアが必要な人の地域での受け皿が無いに等しい状況でスタートした制度であるが、最も弱い人々をもれなく守るという活動をしていくことが重要である。
 障害福祉サービス報酬の改正がなされたところであるが、現場の実態を踏まえた見直しが盛り込まれたのであろうか。福祉の現場で働きたいと希望する人たちの生活が保障され、労働条件が整えられているとはまだまだ言い難い状況と、重症心身障害児者が抱える様々な問題は解決されることなく、在宅生活の介護負担に重くのしかかっている。社会的資源の整備が進んでいない中では果てしない苦労が想像でき、本人の自立と社会参加というには程遠く、会活動への参加も難しくしている。施策の充実に向け一人でも多くの理解者が増えていくことを期待し、重症心身障害児者の存在をアピールし、発信を続けていく必要性を強く感じる。
また、重症心身障害児施設の保護者相互の交流を通じ、入所施設の現状や課題などの情報を共有していきたい。
 より困難な状況にある人のため「最も弱い者を一人ももれなく守る」という会の理念に恥じることなく活動を続けていくため、当事者の声を集約し、多くの課題に取り組まねばならない。そのためにもホームページ・機関紙を通じた活動を充実させたい。
 昨年に引き続き、地域福祉サービスの向上を目指し、重症児者の為の支援者育成事業を執り行うと共に、堺市の重症心身障害児施設開設に向けて当事者の声を伝える活動をしていきたい。
 また、会員からの相談業務需要、及びこれからの福祉情勢を勘案し権利擁護に取り組んでいきたい。そして、福祉施策の充実を目指し他団体とも積極的に交流、協同していきたい。

 
 

「 守る会三原則 」
 

1. 決して争ってはならない 争いの中に弱いもののいきる場はない
2. 親個人がいかなる主義主張があっても、重症児.者運動に参加するものは党派を超えること 
3. 最も弱いものを一人ももれなく守る